伊藤哲司の「日々一歩一歩」

ここは、茨城大学で社会心理学を担当している伊藤哲司のページです。日々の生活および研究活動で、見て聞いて身体で感じることなどを発信していきます。

爽やかに怒れ!

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 憲法解釈変更による集団的自衛権の容認問題、それに都議会の性差別ヤジ問題、福島での環境相の「金目」発言等々、怒りを覚えるニュースが続いています。最近ちょっと陰に隠れがちですが、福島の原発事故の原因がいまだわからないままであるにもかかわらず、原発再稼働が経済優先で推し進めようとする動きもなくなっていません。本当にこの社会は、いったいどうなってしまっているのでしょうか。

 もっとも、さして驚くに値しないのかもしれません。自民党政治に飽き飽きして政権交代がようようやく実現したとき、私たちは少なからず政権についた民主党に期待をしました。ところが何ともお粗末な政権運営が続き、マニュフェストに明記された公約が守られないばかりか、それに反することが平気で行われる。それで、これならまだかつてのほうがよかったと多くの人が思ってしまった。そしてあっという間に自民党政治に戻してしまったわけです。自民大勝で、かつてよりもさらに地金がギラッと見えるような状況が増幅してしまったということでしょう。安倍首相にすれば、千載一遇のチャンスと思っているに違いない。

 私は、いわゆる「無党派層」です。特定の宗教もありません。しばらくは、ブログやツイッター等で、政治的な主張をすることをどちらかというと控えてきました。でも決して政治に関心がないわけではないし、むしろ強く関心を抱きつつあれこれ考えてきました。大学の講義でそうした話を全面に押し出すことはこれからもしませんが、この状況の中、声をあげないわけにはいかない。そんな気に強くなりました。

 これからは、あらためて声をあげていきます。やはり、おかしいことはおかしいとちゃんと言わないと。そして良質と思われるツイート等があれば拡散の一助となるようリツイート等もします。とにかく感情的になって怒るというのではなく、状況を見極めて、あくまで冷静に、そして、党派制にとらわれず、爽やかに怒りたい。加えて、どこかでユーモアも忘れずに。その方が、より多くの人の共感と反響を得られるのではと思うが故です。

 50年100年先に子孫が生きているとして、2014年あたりの時代はどんな時代に見えるのでしょう? 愚策の時代と見られてしまうことのないよう、私も少しスタンスを変えていきます。

 (写真は、息子と私の爽やかな怒りの表現!?)