伊藤哲司の「日々一歩一歩」

ここは、茨城大学で社会心理学を担当している伊藤哲司のページです。日々の生活および研究活動で、見て聞いて身体で感じることなどを発信していきます。

ボラバスに乗って

f:id:tetsuji64:20140429101530j:plain

 4月27日(日)に、茨城大学の学生団体「Fleur(フルール)」が企画したボランティアバスに、50数名の学生たちとともに乗りました。私にとっては2回の目のボラバス。東松島市の野蒜海岸の清掃作業、それに旧東名駅近辺に植えたシバザクラの草の手入れをしました。春の晴天に恵まれ、すがすがしい気持ちになれる時間を、若い学生たちと共にすることができました。

 今回もお世話になったのは、水戸の石塚観光のバス。もう一台のバスには社会人の参加者たちが乗っていて、総勢100名ぐらいでの作業になりました。社長の綿引さんに依れば、震災直後からはじまったこのボラバスで、延べ2万人ぐらいの人たちを被災地に連れていったことになるとのこと。その継続する力、毎度毎度やれることは小さくても、その積み重ねが大きな力になっていくことを実証してくれています。

 実はこの学生団体の顧問に、この4月から就きました。コアメンバーは、何かこれからもやってくれそうな、本当にたくましい学生たちです。まだまだその方針等で思い悩むことも多いようですが、私自身は一緒に可能な限り活動しつつ、そんな彼ら彼女らの思いを受けとめる存在としていられたらなと思います。

 被災地は、なお復興の途上です。今回、牡蠣の養殖業者のお爺さんと少し話をすることができました。やはりあの津波では大打撃を受け、宮城県にも原発事故の風評被害が及んでいることを教えてもらいました。そんな声にも耳を傾けつつ、私自身まだまだ歩いていかないといけないなと、あらためて思います。

 震災自体は不幸な出来事。失われた命は戻ってきません。でもそこから生まれた教訓や縁などは、しっかりこれからも繋いでいかないといけませんね。